�@神宮遥拝
�A大阪府本部　衞藤本部長　挨拶
裁判というものは、常に冷静沈着でなければいけません。頭では分かっているのですが、ああいった裁判の陳述を聞いていますと、どうしても感情的になってしまいます。
そうはもうしましても、来年の２月２８日に判決が下ることが決まりました。早く解決をしていただき英霊の御霊が安らかにお鎮まりいただけるように祈るばかりです。

�B神道政治連盟　服部幹事長　挨拶
ぼちぼち終わりが見えてきていますが、向こうは向こうで必死であります。又何かしらの手を考えているのではないかという気もいたします。今日はもう少し早く終わるのではないかと思っていましたが、「そうはさせるか」という気持ちを感じました。
今日１２月８日は大東亜戦争の始まった日であります。大東亜戦争は何のための戦争であったのか。あの戦争に参加した皆様はどういった気持ちで参戦されたのか。こういうことを私達はじっくりと考えなければならない。そういう日に��國神社の裁判が結審となりました。そういう因縁を感じながら、今日はやってまいりました。
今危惧しておりますことは我々保守に対する楔を打ち込もうという動きがあるように感じられます。私共は同志の皆様と一緒に心をひとつに、これからも変わらぬお力添えを賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

�C��國神社　山本禰宜　挨拶
７５年前の１２月８日は、奇しくも我が国が日本の民族の誇りをかけて戦った大東亜戦争が始まった日であります。開戦にあたり、英霊はひたすらに祖国の安寧を祈り、不幸にも倒れた時は国家をあげての慰霊を固く信じて死地に赴かれたものと存じます。
しかしながら終戦から７０年以上たった今日、��國神社を巻き込んだ「首相参拝」「霊璽簿等抹消」の訴訟が大阪や東京等でことあるごとに起こされ、その度に護国の英霊・国家の守護神として散華されました数多の御魂は憤りを感じておられるのではないかと、御拝察いたしておるところであります。
今後も有識者・顧問弁護士の皆様・神社本庁と歩調を合わせつつ進んでまいりますので、皆様には変わらぬ御支援を賜りますよう宜しくお願いを申し上げます。

�E竹野下弁護士　報告
大阪の訴訟は１月２８日に判決が出て、９月に第１回、本日結審ということで、控訴審も非常にスムーズに進んでおります。私は裁判長が余計な判断をしないという確信に近いものを持っています。
今日の法廷は、原告側が書面を出して、それの口頭説明と本人証言でした。
私は今日が終結ということで、書類を出した後口頭で説明を行いました。何度もブーイングがありました。黙って聞いているのであれば毒にも薬にもならないことを言っていることになるのですが、ブーイングがあったという事は、相手にとって嫌なことを言ったという事になると思いますので、私としては良かったのかなと思っています。
傍聴席を眺めていましたが、どうも今日集まった方々は、小泉参拝訴訟から今まで集まっていた人と違う人が多かったように感じました。従来の方は特にイデオロギーの無い方が多くおられました。例えば、身内が合祀されている、仏教・キリスト教関係者といった方々でした。しかし今日は運動家が多かったように思います。想像するに、私が法廷で申し上げた「小泉参拝訴訟の最高裁判決によって、法的利益の侵害はなく、それ以外の事については判断をする必要が無い。既に決着がついた立場である。」ということを、従来の小泉参拝訴訟から原告になっているかなりの方達は「裁判所の判断は変えようがない」と裁判への参加の意欲がなくなってきているのではないでしょうか。替わりにゴリゴリの活動家たちが、盛り上げるために集まったのではないかなと思います。
法的な評価は既に出ていて動きようがないわけです。しかし、中々相手もさるもので、今回は平和的生存権を前面に出し、小泉参拝訴訟のようには出来ないだろうというスタンスで裁判所の関心を引こうとする作戦のようです。
あと、今回の弁論では稲田防衛大臣に対する批判を執拗に繰り返していました。皆さんご承知の通り、稲田先生は小泉参拝訴訟の補助参加で重要な役割を果たして、それをきっかけに政治の世界に行って、今や国の政策の非常に重要な所を決める立場になられました。向こうにとってはそれが癪に障るのではないかと思います。だから執拗に攻めていたのではないでしょうか。
向こうとしては、こういった訴訟を継続することは組織を維持する為に必要な事でもありますので、また形を変えた訴訟が提起され、再び皆さんに御協力をいただかなければならない時が来ると思いますので、その際は宜しくお願いいたします。今後も御協力宜しくお願いいたします。

�G質疑応答
≪問１≫
今日の証言の中で「中曽根首相が戦後初めて��國神社にお参りをした」と言っていました。
それは間違いなのですがこういうのはどういう判断になるのでしょうか。
≪回答≫
戦後ほとんどの首相が参拝してきており、中曽根首相が参拝した時に中国かどこかがいちゃもんをつけてきて国内に波及したという経緯があります。ですから、私も違うよとは思っていました。ただし、代理人が事前に書面で出した中にあれば「それは間違っています」とこちらも言うことができますが、今回の方は本人が自分の気持ちを裁判官に伝えたいという事でお話をされました。「気持ちを伝える」という事だけですので、こちらから「事実と違います。間違っています。」と言う事が出来ません。
今回の意見陳述については、裁判官は重視しているようには思えませんので、短時間であればどうぞやって下さいと言う形でした。

≪問２≫
今日の陳述もそうでしたが、訴訟提起時点よりも後の事を沢山並べていましたが、そういうことは請求できるものなのでしょうか。
≪回答≫
事実認定に関しては、控訴審（高等裁判所）の弁論終結時点が最終となります。これより後のことは最高裁であっても拘束されることになります。訴訟の提起時点までに起こった事象を基にして訴訟テーマを構成すべきであるというという形が取られていません。その為、控訴審が結審するまではそれまでに起こった事柄を前提として再構築することが許されています。
≪補足≫
事実認定については、何も言わないとそれを事実と認めたという事になります。
ただし、裁判所としても争わないことは全て事実認定をしてもいいかというと、そういう訳でもありません。「公知の事実（誰もが知っている事）」と「顕著な事実（一般的には知られていないかもしれないが、裁判所はよく知っているという事実）」に反する事は事実認定に使われません。したがいまして、原告の主張について、被告が何も反論しないと全部事実として認定されるかと言うと、そうではないという事です。
やっかいなことは、刑事訴訟は、真実に可能な限り近付こうという訴訟だが、民事訴訟はそうではないのです。必ずしも真実に近付こうとするわけではなく、公知の事実・顕著な事実に該当しないものについて、相手方が否定しなければ、それを前提として判決を出さなければならないのです。それは真実とは違う訴訟上の事実として確定されます。その為、相手が無茶苦茶言ってきている場合は、少なくとも争うという意思表示をしておかないと、後で厄介なことになります。

≪問３≫
今回も補助参加人の申し出がございましたが、補助参加人の申し立てを控訴人の方が異議申し立てを行い、却下されたように思えます。補助参加人の申し立ては民事訴訟法42条に「裁判長がこれを認めるか認めないかを判断する」とありますが、控訴人の意見に拘束される必要が何故あるのだろうかと疑問に思いました。
≪回答≫
裁判所としては「当事者双方に意見を聞いて判断をする」ということですが、実は当事者が何を言おうと関係がないのです。今回の場合は「控訴人は反対である。被控訴人は特に意見が無い。」ということで却下します。と言う流れでしたので、時系列で言いますとそのようにも聞こえたかもしれませんが、控訴人が「特に意見はありません」と言ったとしても、結果は変わりません。
補助参加の意義は「補助参加の法的利益を認めることになれば、逆に原告の法的利益の侵害について肯定するような判断が出てくるかもしれないが、補助参加を却下することは原告が請求している法的利益の侵害がないということになる」ということです。補助参加をするたびに却下されていますが、却下されているという事は、裁判所としては法的利益の侵害を認めることは難しいという判断をしていることになりますので、悪いことではないということです。
そういった観点から、補助参加について意見を求められた時には、気持ち的には認めてやってほしいところではありますが、裁判所に「法的利益を認めるんだ」と思われてしまいますので、常に「意見はありません」という態度を取っています。

�H次回開催日

　　２月２８日（火）１４時〜　【判決】

　　報告会は大阪天満宮会館にて集まり次第行います。